一体

1日、北風祭。地域、サポート企業、そして子供達、一般学生、ファンと一体となった1日を終えて実行リーダーを務めた
4年生・水谷彰裕選手が安堵の表情を浮かべます。

「無事終わって良かったです。同期からも『最後の北風祭が今年でよかったよ!』の言葉であったり、当日声をかけて頂いた
OBの方、ファンの方から『今年の北風祭は最高だね!』って、言って頂けたのが本当に嬉しくて。笑顔が沢山見られて
嬉しかったです。」

創部100周年の節目の一年、学生中心で集客を盛り上げたいという佐藤真吾主将、小柴大和主務ら学生幹部の思いから、
「その中心でやって欲しいと勧めてもらったのが元々のきっかけ」(水谷彰裕選手)と実行リーダーとして推薦され、その最初の
イベントとして北風祭を位置づけます。

5月から準備に取りかかり、同期の緒方岳選手、児玉響介選手、佐藤健選手、そして小柴大和主務ら学生スタッフとともに
議論を重ねる中で大切にしたのは一体感、例年以上にラグビー部と子供達、学生、ファン、地域、そしてサポート企業との
交流に重きを置きます。

「総務の町田さんに過去の北風祭の経験も教えて頂いていました。そうした時に、より多くの人に僕たちの想いを知って
もらう為には、今年のような沢山の交流がある北風祭を…という事になり、監督に相談させて頂きました。」

子供達の歓声が響いた運動会を企画したのは緒形岳選手、学生スタッフとともに地元・三谷小学校に用具借用のお願いに
走ります。模擬店出展に奔走したのは佐藤健選手、地元商店街の方と密にコミュニケションを取り、当日は自ら焼き鳥の
串を手におもてなし。そして水谷彰裕選手は、6つの学生団体、サークルにイベント参加協力のお願いに。

「各団体さんの代表の方に、直接僕たちの北風祭への想いを伝えました。皆さんとても協力的で、事前に集まって頂いて
打ち合わせをしたり円滑に進めることができました。」

と笑顔を見せます。こうして準備した一つ一つのコンテンツを配置する空間にも拘りを見せます。

「僕たちが1年生の時に経験した北風祭は、天候(雨)のせいもありましたが、駐車場エリアの屋台と体育館などコンテンツ
ごとの乖離が見られて…。今年はグラウンド内に屋台を出して頂いたり、グラウンド内の一体感を追求しました。
また、部員と日頃応援して頂いている方との一体感も必要不可欠だと考えていたので、スタンプラリーなども実施しました。」

学生団体やラグビー部員がパフォーマンスで盛り上げ、商店街や地域の方が開く模擬店やサポート企業の呼び込みの声が
響くグラウンドに、終始子供達やファンの歓声、笑い声が重なります。

「自覚はしていたつもりではあったのですが、一大学スポーツの組織とは考えられないくらい沢山の支えがあるなと。
学生中心の企画、運営で拙い所ばかりであったはずなのですが、スポンサー企業の方々、地域の方々、ROBクラブの
皆様の支えのおかげで、無事成功させることが出来たと思ってます。」

最後はラグビー部員、参加者が一体となって部歌「北風」を斉唱し、盛況のうちに閉会します。

「秋以降のプロジェクトのきっかけになったかなと思います。この北風祭での交流を経て、(学生団体のメンバーからも)
『対抗戦の応援にも行きたい!』と言って頂けました。一方で北風祭を通して、プレーヤーとしてもより勝利に拘らなければと
感じました。自分はキレに拘ってチームの勝利に貢献します!」

支えてくれる多くの方々の存在を再認識、秋シーズン満員の試合会場で今度はそのプレーで恩返し、そしてこの日の一体感
の再現を…部員を代表してその思いを言葉に込めます。【鳥越裕貴】



水谷彰裕選手(左から2人目)と北風祭実行リーダーを務めた4年生部員。「苦労した事は、自分たちがワセダラグビーに
対して抱いている誇りであったり憧れを、ラグビーを知らない人にも発信していくために言語化する事です。4人の性格が
全くバラバラなのが結果としては良かったのかなと。基本、僕と(緒形)岳がワーッ…と喋って、児玉が落ち着かせて、健が
笑っているという感じですね(笑)」。着用している部員Tシャツは児玉響介選手(左端)がデザイン。

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