兄弟

20日、春季大会・法政大戦。Aチームの試合として大学入学後初めて桑山聖生・淳生兄弟が
同時スタメン出場を果たします。試合後、兄・聖生選手が苦笑い。

「法政さんのディフェンスが内側から被せてきていて、内側が空く時が多かったので、
内に切っていったのですけど、弟とぶつかって前に出れない時があって、ちょっと
邪魔だったのですけど…(笑)。」

それでも高校時代(鹿児島実)から一緒にプレー、「イメージを共有しなくても共有できる」
(弟・淳生選手)というコンビネーションがスコアに結びついたのは後半5分。
兄から弟へ絶妙のラストパスが渡ると追走を振り切った淳生選手が独走トライをあげます。

「ボクがちょっと(サポートに)遅れたのを感じて、兄が行ってくれた。あそこは兄が抜けると
思っていたので、そこに巧く入り込めたかなと。」(弟・淳生選手)

と弟が振り返れば

「弟が遅れているのは分かっていました。2対1で僕が仕掛ける間合いがあったので、しっかり
仕掛けて相手を(こちらに)向かせてから…。あまり考えなくても(弟がサポートに)来る
タイミングは分かっていたので。」

と兄も口を揃えます。弟・淳生選手は後半14分にも岸岡智樹選手のパスを受けて、ディフェンスを
突破、2トライで勝利に貢献したものの後半終了間際には自陣からオフロードで強引に繋ごうと
したところでハンドリングエラー、すぐさま兄・聖生選手が駆け寄って話しかけます。

「余っているのだから(絡まれる前に)放れと。ミスするだろうな…と思いながら見ていたの
ですけど、案の定…。イケイケになると行きたがるので、そこはしっかり自分の気持ちと判断の
ところを明確にして欲しいなと思います。」

弟の性格をしっかり把握した上での一言、弟・淳生選手も感じ取ります。

「怒られました(苦笑)。アタックは雑な部分がありましたし、自分でもそこは分かって
いますので、上手くやりたいなと。」

仕掛け役として機能、相手を引き付けて周囲を生かした兄・聖生選手に対して、
強気のランで仕留め役とし活躍したて弟・淳生選手。兄・聖生選手が4年生という事もあり、
兄弟アカクロの実現は今年がラストチャンス。

「(二人とも)もっとお互いに質が良いプレーが出来るようにしていきたい。」
(兄・聖生選手)

息の合った連係プレーで兄弟での日本一への貢献を静かに誓います。【鳥越裕貴】



兄弟同時スタメンで躍動した兄・聖生選手(左)と弟・淳生選手(右)。
「(同時出場は)すごい楽しかったですね。合うなという部分がありますし、プレーしやすさは
あります。」(弟・淳生選手)


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