課題

5日、春季大会・筑波大戦。春シーズン開幕から3戦連続でアカクロの背番号10を背負ったのが
3年生・加藤皓己選手。

「チームとして全体的にコンタクトの部分で前に出られないで、自分たちでリズムを作れ
なかったのが反省に残る試合だったと思います。個人としては裏とか外のスペースとかあまり
見れず、ただただ不利な中、自分で何か変えないといけないところを変えられなかったので
反省したいです。」

相手ディフェンスのプレッシャーの前に攻撃の糸口を見出せずに終わり、司令塔として敗戦の
責任を背負い込みます。一方で後半28分にはゴール前スクラムからパスを受けると防御の
僅かなスキを突き、抜け出してトライをあげるなど仕掛ける能力の高さも見せます。

「ゴール前での仕掛けは自分が得意としているところなので、自信を持っていけたのは
良かったです。(パスか、ランか)2つで決めていて、最初はパス…自分の前が空いたなと
思ったので行きました。」

試合後にマンツーマンで長い時間、話しこんでいた指揮官も加藤選手への期待を口にします。

「良く前が見えていると思うので、仕掛けるSOという意味でそこに彼の強みがある。あと、
割とビジョンを持てている。ただその中で我慢というか、フェーズを重ねている中で
手詰まりになってしまう…。もう一歩先のビジョンというか例えばキックを有効に使ったり
だとか、そこらへんのスキルが成長すればたぶん良くなるだろうと思っています。」
(相良南海夫監督)

また加えて評価するのがディフェンス面。

「ディフェンスは確実にやってくれるのでそこは信頼できる。あのゾーン(SO周辺)は
大事だと思うので。」(相良南海夫監督)

加藤選手自身、ディフェンスは「得意です…とは言えないです」と苦笑いしながらも、
目標とする選手を聞くと名前をあげたのは昨年度の卒業生、ディフェンスの一の矢として
相手の膝元に刺さり続けた野口祐樹選手。小さな体で大男に立ち向かい続けた姿を

「体を張れる選手として、ディフェンスにフォーカスして尊敬しています。また、去年
同じ部屋の”部屋長”でしたし、人間的にも尊敬しています。」

元バックスリーらしいスピードを生かした仕掛けと堅いディフェンスを武器に勝負を
懸ける春シーズン、一戦毎の成長を誓います。

「(次の試合では)今日課題に残った部分が最優先。トライを取る…得点に繋がるゲーム
メイクを理解する事…流れを理解して、ゲームを進めるところをしっかりやっていきたいなと
思います。自分は(バックスリーから)SOになってから間もない分、伸びしろがあると思うので、
毎試合、毎試合少しずつでも成長して秋に試合に出れるように頑張りたい。」

昨年度も対抗戦開幕戦で背番号10でプレーしながらも、シーズンの経過とともにリザーブ席へ。
司令塔の座を目指して、再チャレンジの春シーズンです。【鳥越裕貴】



後半28分、自らの突破からトライをあげるSO加藤皓己選手。同学年の岸岡智樹選手の
存在について。「自分がSOをやっている上で、目標とする選手ですし、試合を一緒にやる中で
彼から学んでいかないといけないと思います。まだまだ未熟なので。」

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