前進

29日、招待試合・朝日大戦。前半21分、敵陣ゴール前で近場をこじ開けて勝ち越しトライを記録、
更には後半開始直後にも再びゴール前ディフェンスを突き破ってインゴールへ、2トライで勝利に
貢献したのが4年生LO松井丈典選手。

「ファーストで自分がもらうように常に心がけていて、後はハーフからダイレクトでもらうプレーだとか、
ゴール前では積極的にどんどん貰おうとなっていたので、そこで自分が頻繁にもらうことが出来た。
今回に関しては良かったと思います。」

2トライ以外にも195cmと恵まれたサイズを生かして前進、ボールをもらっては愚直に相手との
ぶつかり合いに挑み、4月中旬に行われた首脳陣との面談で言われた事をそのままプレーで
出そうと意識します。

「自分に求められているのは何かという話をした時に、『お前にはパスとかそういうのじゃなくて、
密集で当たって、ハードワークして、体を張り続けて…とそういう激しさでチームを前に出す
プレーを求めているから』…と言われました。常にそれを意識して、日体戦から朝日大戦に向けて
やってきたのですけど、自分の感触としても”激しさ”という面で、去年に比べたら出せるように
なってきたと思います。」

昨年度も春シーズンはAチームで出場、3年目にしてレギュラーポジションを掴みかけながらも
秋の対抗戦開幕からはBチーム落ち、シーズン佳境のビッグゲームを観客席で迎える事となります。

「去年は秋になると出れなくなって、自分に足らないものが分かった。アタックのところで自分が前に
出れなくて。チームとして強く出られないといけないプレーヤーが前に出られなくてチームに勢いを
与えられなかった…。」

悔しい思いは今も変わらず…去年の課題と向き合います。

「今年もそこが課題です。今日出来たかと言われれば70点くらい。これから秋に向けてチームを
どんどん前進させるプレー、FWの核となれるように。またディフェンスのところで、外国人に1対1で
自分が一番デカいのに当たり負けするようなところがあったので、そこで絶対負けないようにしないと
いけないです。」

この日は地元・愛知(旭野高出身)の隣県である岐阜県での試合とあって、家族や高校時代の
ラグビー部同期が応援に駆けつけ、試合後は笑顔で観客席に手を振ります。

「(出場を伝えたら)『見に行くよ』と言われて…。6月にも早明戦がトヨタスタジアムであるので、
そこでは結構駆けつけてくれるらしいです。是非出られるように準備していきたいです。」

2度の地元への凱旋をアカクロジャージで迎える事は勿論、その先も今年こそシーズン終了まで
Aチームで。短い言葉に力がこもります。

「ワセダに憧れて入ってきた。この3年間培ったものを全て発揮してラスト1年に懸けたいと思います。」

入学時から期待されてきた大型LOもいよいよ最終学年、全てを出し切る覚悟です。【鳥越裕貴】



後半、突進するLO松井丈典選手。後半18分で途中交替に「だいぶ走れるようになってきたのです
けど、フェーズが長く続いた時、誰よりも走らなければいけないところで足が止まってしまったりだとか…
そこはチームのスローガンでもある”Moving”をもう一回思い出して周りに声かけながらやっていきたい
と思います。」

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