牽引

1日、春の風物詩YC&ACセブンズ。準決勝までの3試合、3戦連続チーム最多の4トライを記録
したのが3年生岸岡智樹選手。初戦の中央大戦では中野将伍選手ら外側のランナーに相手が
寄ったスキを見逃さず、中央突破で2トライをあげます。

「外側に強い選手を置いているのですが、真ん中から崩していける選手が(今日の)メンバーを
見ても全然居なかったので、そこの選手に自分がならなければいけないという自覚はありました。
外側にデカい選手を置いていると(相手も)そこに目がいっちゃうので、真ん中を突けたのは
良かったですね。」

15人制でも今春はFBに挑戦中、その中で重点課題としているのがランプレー。

「今までSOでパス回しとか裏を見たりとか、ゲーム支配(を考えること)が多く、あまりランと
いうものがなかったので、今は後ろからの走り込みが出来ればと。パスやキックはできると思う
ので、それにランが加わればSOに戻っても、相手がイヤなんじゃないかなと思っています。
(今日の)セブンズでランを出せたので、自分の中でも一つ、二つ進歩かなと思っています。」

個人としてのスキルアップを追及する一方で、最後尾からのチームのまとめ役としても期待
される立場、コミュニケーションの大切さを話します。

「監督も円陣の時にコミュニケーションを絶やさずにハードワークし続けようと…。15人制にも
繋がるところを広いスペースの中でやり続けようというのが今日のチームテーマでした。
日野さん、中央大さんの試合は結果を見てもいいトライが生まれたり、ディフェンスの部分で
失点が少なく、コミュニケーションがいっぱい取れたと思います。ただ(敗れた)流経さんの
強い外国人選手だったり、一人で止めきれないところで二人、三人かかってしまうところで、
コミュニケーションが取りきれず、反省点も残りました。」

2年連続で委員に就任、3年生となり自身の役割も十分に認識します。

「3年生って、一番元気がある時…しっかり自分たちの立場の確立もあって、自分の覚悟も
出てきた中で一番元気に出来ると思うので、前向きにやっていくことが大事かなと思います。
主将、副将が引っ張ってくれるので、縁の下の力持ちじゃないですけど、それを支えられる
ような役割になれればと思います。」

出身校の東海大仰星からは高校日本代表コンビ、長田智希選手と河瀬諒介選手が今春入学、
寮では「まだ緊張していた」と笑いながらも、大学生活でのサポート役を約束します。

「高校の監督(湯浅大智氏)に、僕がいるからこっち(ワセダ)を進めてくれた…と言われて。
嬉しいですね…本当に。それに恥じないようにじゃないですけど、高校代表からもうすぐ帰って
きて新戦力として加わってくるので、下級生が頑張れるように、下級生がのびのびできる環境を
上級生になったので作ってあげられればと思います。ぼくも(そういった環境の中で)1年生
から出してもらってきたので。」

グラウンド内外で上級生としてチームを牽引する3年目シーズンが始まります。【鳥越裕貴】



フィールド中央に位置取り、ゲームコントロールする岸岡智樹選手。この日の4トライの
うちベストトライは「日野さんの(ディフェンス)裏に蹴ったシーン(自ら抑えてトライ)。相手に
裏がいないという意識が出たので、外側での強いランナーでのランに繋がった。後々の
ゲーム支配を考えると一番良いトライかなと思います。ほとんど裏は練習してなかったの
ですけど、個人の判断として、よく出来たかなと思います。」

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