試練
2日、ジャパンセブンズ。トライこそなかったものの3アシストと仕掛け役として機能したのが
桑山聖生選手。
「今日はセンターだったのでセットプレーのアタックは自分が前に出れるように…と意識して
(前に)出れた部分は自信にもなったのですけど…」
続けて出る言葉は反省のオンパレード、プレートトーナメント決勝戦の大東文化大戦、21-7と
リードして迎えた後半、更に敵陣で攻め込んでいたシーンでのワンプレーを振り返ります。
「オフロードの部分でミスが結構ありましたし、最後の試合でボクの軽いプレー、簡単なパス
から(相手の)トライに繋がってしまった…。結果オーライでトライに繋がったところも
あったのですけど、反射的にやっちゃったところが結構ミスに繋がったと思います。意図的に
使うというところを考えてやっていきたいなと思います。」
ケガで離脱していた期間を除けば、ルーキーイヤーから常にAチームが主戦場だった桑山聖生
選手にとっての3年目の春シーズンは、Bチーム落ちを経験する苦しい時間を過ごします。
「自分の思っている感覚とチームが求めているところが噛み合わないところがシーズン序盤
あってのBチーム。落ちた事は仕方がないのでその中で、どうチームにあわせていくか…
コーチと話したり、ミーティングして摺り合わせていった時間だと思っています。」
悩んだ時間を乗り越えて、見詰め直した自身の価値…勝負の夏合宿を前に改めて確認します。
「一つ一つの基本プレーをもっと精度高くしていくのは勿論、ボクはボールキャリアが強み
だと思うので、ボールをいっぱい触ってチームを前に出していきたいです。」
今季は委員にも就任、自身のプレーだけでなくチーム全体を考えることも求められます。
「チーム全体について考える時間ができたのでより一層チームに対して”思い”が出てきます。
4年生と触れ合う機会が委員会で多くなって、『4年生を勝たせたい』という気持ちは強くなった
と思います。」
部員126人の早大ラグビー部にあって、3年生は学年別最多の40人が所属する学年、学年の
リーダーとして言葉を続けます。
「3年生は人数が多くてチームの全体の士気だったりとか、練習の雰囲気、試合に出る人数も
多いと思うので、3年生がチームを盛り上げて、上も下も盛り上げていければと思います。」
フィールド内外において下級生と最上級生を繋ぐ重要なポジションを務めるBK陣のキーマン、
試練の春を乗り越えてより一層成長した姿を見せてくれるはずです。【鳥越裕貴】
セブンズデベロップメントスコッド戦。歯が立たなかった優勝チームに対して、個で通用
する場面を見せた桑山聖生選手。大会を通じての課題について「ディフェンスでしっかり
相手のスペースを消すところが15人制でも通じるところはあると思うので今後に繋げて
いきたい。」