課題
28日、天理大戦。序盤に3連続トライを奪われるなど28点の先行を許したものの
前半途中から流れを掴み、17-28と追い上げた後半9分、自陣ゴール前スクラムで
痛恨のコラプシング、ゲームキャプテンPR鶴川達彦選手は一つの分岐点となった
シーンを振り返ります。
「相手の(バインド後のプッシュの)第二波のところで落ちてしまった。相手が
8人全員でその一瞬にプッシュするという意識が結構高くて、120%の押しになった
ところでこちらが耐え切れなかった。」
直後のセットアタックからトライを奪われるとこの後もアウェイ天理の大声援の
中で、終盤はスクラムが完全に劣勢となり3連続トライと畳み掛けられて17-54で
ノーサイドの笛。
スクラムとともに苦戦の要因となったのがブレイクダウンの攻防。春先から磨き
上げてきたディフェンスでのターンオーバー機会は殆どなく、相手の攻撃を
受け続ける試合展開に。ディフェンスの最後尾FB横山陽介選手も首を捻ります。
「後ろから見ていてもそこ(ブレイクダウン)がやっぱり…。ディフェンスの
大外のブレイクダウンを取り切れなかったからこの結果になったのかなと思って
います。いつもより全然少ない方で、帰ってビデオを見てからしっかり反省したい
と思います。個人としても1対1を止め切れなかったのが反省です。」
ゲームキャプテンPR鶴川達彦選手も続けます。
「相手の強い選手のところで早く倒すというところがターンオーバーするための
要件だと思うのですけど、そこの部分でいつもと比べて行けなかった。ファースト
タックラーが高く行ってしまったり…そういうところが要因だったと思います。」
反省の言葉が並ぶ一戦の中で収穫も。奪った2トライはいずれもゴール前ラインアウト
のセットアタックからの連続攻撃、流れの中で取り切ったもの。
「ゴール前のアタックは取り切れない場面もあったのですけど今までより良かったと
思います。キシ(SO岸岡智樹)のトライもみんなが連動して取れたトライだし、
FWもゴール前でゲイン出来ていたのでよかったかなと思います。」
(FB横山陽介選手)
スクラムに関しても一方的にやられ続けた訳ではなく、途中やり返した場面も。
「天理が関西の中でもスクラムが強いのに対して、何本かは自分たちのいい形で
組めていた。バインドの時点でワセダが勝てていたし、東海戦が終わってから意識
してやっている形が出た。」
加藤広人主将の欠場が続き、スタメン4年生はPR鶴川達彦選手とFB横山陽介選手の
二人だけという若いチーム。課題と収穫をそれぞれ確認し、チームとしての経験値を
積み上げる春シーズンが続きます。【鳥越裕貴】
後半、天理の厳しいディフェンスに突破を阻まれる。次週は早慶戦、PR鶴川達彦
選手は一言「接点でしっかり戦う。」