度胸

14日、春季大会・流通経済大戦。先週に続いて背番号8で出場したのがルーキー
下川甲嗣選手。フル出場で春季大会初勝利に貢献します。

「前回の東海戦でハードワークが足りないとチームで反省が出て、それを踏まえて
今週1週間、ハードワークというキーワードをずっと言いながら練習してきました。
接点の部分でしっかり体を当てることができていたし、相手に外国人選手がいたの
ですけど、2人、3人かけてでもしっかり倒せたので、それが今日の勝利に繋がった
と思います。」

30分ハーフの高校時代から40分ハーフの試合時間に。2戦連続のフル出場に早くも
適応力の高さを見せます。

「先週の試合(東海戦)はずっとディフェンスで最後までキツかったのですけど、
今日は敵陣でプレーする場面も増えましたし…。その点で守りに入っちゃうと
キツいと思うので、攻めの姿勢を大切にするところが80分間戦い続けるには必要
かなと思います。(フィットネスの面で)今日は大丈夫でした。」

自身のこの日のプレーを振り返っての自己採点は「70点くらい」。収穫と課題を
口にします。

「チームとしての規律はしっかり守れて、自分の任せられているキックオフから
のハイパントキャッチのところはできたと思います。あとは1対1で通用する場面
を増やしたい。」

キーポジションに抜擢した山下大悟監督もそのプレー、そしてハートの強さを
評価します。

「下川はいつも淡々と、再現性のある質の高いプレーをしてくれる。高校の時から
彼を見ていたのでよく分かってますけど、度胸があるというか肝も据わっている。
非常に素晴らしいと思います。」

幼少期からラグビーを始め、高校1年生まではSO、CTBとBK一筋。その経験がNO.8
のポジションに生かせていると下川選手は話します。

「NO.8は他のポジションに比べて、BKラインでもFWでもどっちでもプレーできる
ポジション。短いところのパスそして(パス)キャッチ、キックのキャッチとか
はBKの時から得意でした。」

スクラム後方からの声出しは勿論、HB団とのコミュニケーションも自ら積極的に
取りに行くなど、臆する事無く。

「1年生だけどAチームで出させてもらっているので、試合中は先輩、後輩は関係
ないと思っています。」

更に続けます。

「練習の時からも(齋藤)直人さん、岸岡さんとはコミュニケーションをいっぱい
するようにしています。FWとBKの繋ぎの部分がしっかりしていないとチームとして、
ダメだと思うので。」

度胸満点のルーキーが、「ハードワークが凄くて、すごく器用なところ」と目標とする
選手としてあげたのは箕内拓郎選手(関東学院大→NEC→NTTドコモ)。日本代表
キャプテンとしても活躍したエイトマンの姿を追いかけます。【鳥越裕貴】



後半、体勢を崩しながらも前進するNO.8下川甲嗣選手。指揮官の好評価にも
「まだまだだと思います。ワセダのNO.8に求められている低いタックルだとか
攻守に渡って、激しいプレーができるようになりたいです。」

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