充実

14日、春季大会・流通経済大戦。前半14分、敵陣ラインアウトからの用意されたサインプレー
で突進、そのままスペースを見つけ出して先制トライをあげたのがCTB中野将伍選手。

「ボールをもらった時に相手に読まれている、被られている部分もあったので、その分、
いつも走っているコースより内側が空いていた。いつもはあんなに内には入らないのです
けど、いい形で抜けました。」

咄嗟の判断力でチームに流れを引き込むと、その後も再三のゲイン。持ち味のタテへの推進力
でアタックを牽引します。

「今まではボールをもらってから動き出していた部分もあって、ディフェンスにも狙われて
2人、3人で来られたり。今週は、もらう前に走りこんで動いて、相手のディフェンスによって
そのまま走ったり、コースを変えたりして、なるべく前に出れるように…スクラムなどの
セットプレーから、もらう前に動くというのは意識していました。」

先週から山下大悟監督の指導のもと、ボールのもらい方を改善、「言ったことをしっかり
短時間で出来るようになるのはポテンシャルがあるという事」(山下大悟監督)と指揮官も
満足そうに振り返ります。

自身で突破するだけではなく、前半29分にはスクラムからの連続攻撃で2度タテに楔を
打ち込みWTB古賀由教選手に相手フロントローとのミスマッチの局面をお膳立てして勝ち越し
トライに結びつけると、後半にも自らがディフェンスの引き寄せ役となって外側にスペース
を作り出して、再び古賀選手がビッグゲイン、ルーキーの躍動を手助けします。

「『外が空いている』という声が横山さんからあって、相手が出てきたところを裏に通し
ました。自分で行くか、裏を通すか…もともと形(選択肢)としてあるので、その形が
使えたかなと。(古賀選手は)スペースがあると走ってくれるので、そこを生かせるように
自分がもっと相手を引き寄せてスペースを作ってあげたり、CTBの部分でゲインしていい形で
ボールがもらえるようにしてあげたい。」

次週からはワールドラグビーU20トロフィーに向けて、U20日本代表の合宿も始まり、
春先のジュニアジャパンの活動とあわせて多忙な2年目春シーズンを送ります。

「ジュニアジャパンから(継続して)、しっかり自分でいくところもそうですけど、
周りを生かす部分で良い成長ができればと思います。」

とBK陣の核として更なる成長を誓います。目指すは世界基準で戦えるプレーヤー、春季大会
初勝利に貢献する活躍を見せながらも今後に向けて課題を口にします。

「アタック面でも外国人と戦うレベルになるには、国内(の試合)だったらもっと前に
出てゲインしたり、もっといい形でもらったりしないといけないですし、ディフェンス面
では今日以上にハードにしないと上ではまだまだ。」

更なる高みを目指して、中野将伍選手の充実の春シーズンが続きます。【鳥越裕貴】



前半、相手の包囲網を突き破って中央突破を見せるCTB中野将伍選手。
「前半は前に出る事ができたのですけど、後半からマークも厳しくなって狙われ出して
あまりゲインできなかったので、マークされた中でも工夫していつもゲインできるように
していきたいです。」

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