初陣

7日、春季大会・東海大戦。ルーキー3選手がアカクロスタメンデビューを果たした一戦で、
いきなり2トライとアピールしたのがWTB古賀由教選手。

「トライを取るのが仕事なので。緊張していて一つ目のチャンスで思い切り落としてしまった
ので、(その後)取れて良かったです。」

前半11分、SO岸岡智樹選手からのパスを受け、左タッチライン際を走り切ってデビュー戦で
初トライをあげると前半39分、今度は長い距離を走ってインゴール目前に迫るとタックルに
来た相手に一度は止められるものの、巧くかいくぐってトライ、上井草を沸かせます。

「スペースがなくて、どこを走ればよいか全く分からなくて…。とりあえずがむしゃらに、
困ったらコンタクト…とずっと習ってきたので、しっかりコンタクトして、あとはレッグドライブ、
前に掻き続けようと思ってました。」

BK陣を操る司令塔SO岸岡智樹選手もこのトライに驚いた選手の一人。新たなトライゲッター
の誕生を喜びます。

「一回止められても立ってドライブしてトライに持っていった…ただただ走りきるだけじゃなくて
ピンチのところをチャンスに出来る能力がある。ポテンシャルの高さ、そういうところを生かす
ゲームメイク、外側にああいうトライゲッターがいることを強みにして行きたいと思います。」
(SO岸岡智樹選手)

後半にはSO岸岡智樹選手のキックパスを相手との競り合いに勝ってライン際でキャッチ、
インゴールに置いたかに思われたものの惜しくもタッチの判定、ハットトリックは逃したものの
能力の高さを存分に見せ付けます。

「ペナルティのアドバンテージが出ていたので。去年から岸岡さんの凄く良いキックパスを
テレビで見ていたので、(タッチライン際に居れば)取れるかなと。ボールを先に置けば良かった
のですけど、体が先に(タッチラインの外に)出てしまいました。精度を高めてキャッチしてから
トライに繋げられるようにしていきたいです。」

アタックについては「レッグドライブとか相手のスペースを見つける事とか今日は出来た」と
手応えを掴んだ一方で、課題としてあげたのはディフェンス面。

「コミュニケーション取れていると思っていたのですけど、練習でうまくいくところが試合になると
全然上手くいかないとか…。向こうは大学選手権2位のチームだったので、スピード感も違って
上手く行かないところがいっぱいありました。」

ディフェンスでのポジション取りもFB横山陽介選手と一つ一つ確認。ディフェンスの最後尾に入る
4年生はグラウンド上だけではなく、寮生活でもサポートしてくれると古賀選手は笑顔を見せます。

「僕らの部屋に横山さんが来てプレーの確認をしています。ボクが全然わかってないので、
横山さんが毎回来てくれて、ここのプレーはこうだと映像を見ながら教えてくれます。」

大学デビュー戦で掴んだ手応えと感じた課題。古賀由教選手は冷静に先を見据えます。

「(大学生との)コンタクトの部分は慣れがやっぱり大切になってくると思うのでそこは次の試合、
更に次の試合と経験にしていきたいと思います。あと、ディフェンスもオフェンスもコミュニケーション
の部分が自分の今日の課題になりました。コミュニケーションはすぐ取れると思うので、練習から
しっかり声を出していきたいと思っています。」

入寮時から体重は5キロ増。当たり負けしない体作りをしながらも、持ち味はやはりスピード。
今年もルーキーがチームのポジション争いを活性化します。【鳥越裕貴】



前半39分、同点トライをあげるルーキーWTB古賀由教選手。兵庫県芦屋市の出身。
芦屋ラグビースクールから単身東福岡、そしてワセダへ。「常にトップのところを目指して
やっています。色んなところを渡っているのですけど、それも親が助けてくれているので
感謝しています。」

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