転向

16日、全早慶明。OB、現役混合チーム編成の試合ではあるものの15人制で初めてHOのポジションに
入ったのが宮里侑樹選手。出場した全慶應義塾大戦ではスクラムで押し込まれ、苦いデビュー戦と
なります。

「相手の低さにやられたというか、相手が低くしてきた時にどう対応するかというのもできなかった
ですし、フッキングもまだ練習してなくて、それでああいうスクラムになってしまった。スクラムに
関しては全部反省ですね。」

今年1月に「監督から(HOの)練習はしておけと言われて」、そこから3月迄の体作りの期間、
HO仕様に肉体改造、バックロー時代から7kg増やして現在は105kgに。通りかかったファンが別の
フロントローの選手と見間違うほど、別人の体に。

「体は重くなるのですけど、それで走れなかったら意味がないですし、去年体重を増やしてケガも
多かったので、それをなくしたい。体重を増やすだけでなくてケアをしっかり意識してやっていこう
と思っています。」

数字上の重さだけを追求することなく、目指すところは持ち味のフィールドプレーを生かせる
フロントロー、その意味でこの日のフィールドプレーには本人も消化不良の様子。

「大外だったのでボールもらう機会が一回もなくてだいぶ苦戦しました。そこでもらいにいかないと
いけなかったです。反省です。」

またディフェンス面でも課題を口にします。

「ディフェンスのヨコとの距離感を意識するようにコーチから言われていたのですが、味方との
距離感で抜かれる場面が多かったので、しっかりヨコとのコミュニケーションをとって、次に
臨みたいです。」

反省ばかりの自身のプレーの振り返りにもラインアウトについては、しっかりとマイボールキープに
貢献、この点については胸をなでおろします。

「昨日の練習であまり合わなくて、今日はしっかりただ真っすぐ投げることを意識していました。
意外と最初から緊張していなくて力まず投げれたかなと。」

元々運動能力抜群のプレーヤー、初戦から適応力の高さを垣間見せます。
日々の練習で新しいポジションに必要なスキルを一つ一つ吸収、コーチからまたこの週末はOBからの
アドバイスに真摯に耳を傾けます。

「土屋さんからも(スクラムで)お尻を張るようにとアドバイスをもらいました。セットプレーでは
ボールを出さないといけない責任感をバックローの時以上に感じています。この先もセットプレーの
安定とディフェンスでの横とのコミュニケーションを意識して練習から取り組んでいこうと思います。」

昨年度のFW第一列、第二列のレギュラーは鶴川達彦選手以外、全員が卒業。手薄となっているフロント
ローの核となれるか、バックローから転向した宮里侑樹選手の挑戦に注目です。【鳥越裕貴】



全慶應義塾戦。安定したラインアウトスローを見せるHO宮里侑樹選手。「ラインアウトはどうにか
奇跡的に…。いいボールじゃなかったですけど、ボールキープはできたので良かったです。」

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