快走

9日、東日本大学セブンズ。チームは惜しくも準決勝敗退も3戦連続トライをあげたのが
3年生・佐々木尚選手。YC&ACセブンズに続く春のセブンズシリーズで、チーム最多の
6トライ、例年バックスリーの登竜門となっている大会で持ち味のスピードでアピールします。

「15人制と違って、スペースが広いので自分の走力というのを発揮できたと思います。
(今後も)ちっちゃいので体のキレとかスピードのところ、大きい選手よりも動けると思うので
その部分を売りにしていきたいと思います。」

チャンピオンシップトーナメント1回戦の帝京大戦では、相手エース竹山晃暉選手との
1対1を内に切って制してそのままトライをあげます。

「(竹山選手との1対1は)一回目、右外に走ってトライできなかったシーンがあるのですけど、
あれで外に走る選手というのを植えつけられたと思います。(次の1対1では)不意を突いて
内に切って、トライできたのかなと思っています。」

ゴールライン目前で「尾崎選手がものすごいスピードで来た」と絡まれながらも、体を投げ出す
ようにインゴールへ。帝京の2枚看板を振り切ってのトライで試合の流れを大きく引き寄せます。

続く準決勝の東海大戦では、前半3分に同点トライ。自身でもベストトライにあげたこのシーン、
相手との1対2を冷静に状況把握して頭脳的なプレーを見せます。

「1対2の状況だったので、まず外に走って、内側の選手の足を止めて、外側の選手と勝負する
シーンを自分で作りました。そこからしっかり外側の選手とアジャストして、チェンジオブペースで
最後抜けました。」

目標にする選手はアルゼンチン代表のWTBサンティアゴ・コルデロ選手。体は大きくないものの
華麗なプレーで魅了する姿に惹かれます。

「体重も軽いのですけど、軽さを感じさせないプレー。強くて、脚も速いですし、ステップも切れ
ますし、キックもできる何でもできる選手で目標としています。ステップの切り方とか、ボールの
もらい方とか映像で見たりしていますね。」

課題はディフェンス面。2大会で6トライをあげた喜びよりも反省の言葉が口をつきます。

「(今日は)ディフェンスが全然良くなかったです。後ろの選手とコミュニケーションが取れて
なかったりだとか、連動に欠ける部分がありました。7人制じゃなくて15人制でも通じる部分がある
と思うので、今回の点をしっかり反省して次に繋げたい。」

桐蔭学園出身の3年生。大学入学後はルーキーイヤー終盤に対抗戦デビュー(日本体育大戦)を
果たすものの2年時はケガに始まり、ケガに終わった一年間。過去に3度の手術を経験するなど、
ここまではケガと向き合う日々。

「ケガもありますけど、実力で普通にAチームで出れるものがなかった。今年は3年生なので
勝負の年だと思います。今後のワセダラグビー部での自分の立ち位置が決まってくる大事な
年だと思うので、アグレッシブにひたむきに努力していきたいと思います。」

勝負を懸ける佐々木尚選手の走りに注目です。【鳥越裕貴】



帝京大戦、相手の両エースを振り切ってトライをあげる佐々木尚選手。ポスト本田に名乗りを
あげる活躍にも「(本田)宗詩さんが抜けても、バックスリーのポジション争いは熾烈だと思う
ので、努力して頑張っていきたいと思います。」

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