決意

3日、暖かな冬の一日となった上井草グラウンド。早明戦試合前練習はグラウンド中央で
出場選手による決意表明から始まります。純白のジャージに身を包んだ選手が一人一人
伝統の一戦に臨む決意、覚悟を口にし、最後にLO桑野詠真主将が一歩前に出ます。

「ワセダのラグビー部の一員として、キャプテンとして、LOとして、メイジに対して
前に出続けて…、絶対に接点で前に出続けて、絶対に勝つ!」

100人を超える部員、スタッフが見守る中、力強く宣言します。その後グラウンド全面を使って、
エリア毎のアタックの選択肢を一つ一つ最終確認、最後のオプションに選んだのは敵陣
ゴール前5メートルスクラムからのスクラムトライでした。

「メイジの心臓はFWであり、スクラムであると思うので、やっぱりキーポイントはセットプレー、
スクラムになると思います。強みとしているスクラムをメイジに対しても拘ってやっていこうと
練習前のミーティングで最後はスクラムトライだと決めました。」

試合前練習の最後を締めくくるのは恒例の紫紺のジャージを着せたタックルダミーへの
出場選手によるタックルの儀式。5本並んだダミーを試合に出られない4年生部員が支え、
出場する同期そして後輩に最後のエールを送ります。

「市瀬(主務)を中心に4年生とかに声かけてくれてすごく盛り上げてくれたので、やり
やすかったです。出られないメンバーもいる中で対メイジということでワセダは全員一丸と
なって勝ちにいく。」

徹底的に効率を追求するシーズンにおいても、早慶戦、早明戦は「理屈じゃない」(桑野主将)。
変わらぬ伝統の儀式が出場選手のハートに火をつけます。

「すごくいいピリピリ感、緊張感をもってやってこれているので、あとは早明戦にしっかり
勝ち切ることでもう一回り、二回りもチームとして大きくなれると思う。早明戦で倒れても
いいくらいの気持ちで勝ちきろうと思います。」

ともに慶応戦に僅差で勝利し、熱戦が予想される早明戦。桑野詠真主将は試合展開を
イメージします。

「点数が開いてくるのも最後の10分、20分だと思います。点数取るのもBKかもしれないです
けど、その過程でメイジの心臓であるFWに対して僕らが前に出続けて、強く激しく行って…。
FW戦の勝負になってくると思うので、FW戦でしっかり拘って勝ちたい。(4年生の)千葉、山口、
僕がFWとして接点で前に出続けないといけない。」

帝京戦では相手4年生の体を張ったプレーに後手に回って敗戦。そこから徹底的に4年生FWは
自らを追い込み、高い強度のコンタクト練習を継続。早明戦、4年生FWの意地に注目です。
【鳥越裕貴】



上井草グラウンド。全部員で大きな円陣を作り、決意表明そして部歌「北風」斉唱。
「決意表明をした時に監督が、明日は楽しむとか、やりきるとかじゃなくて、絶対に
勝ち切るという事を仰られてましたが、本当に勝つ事が大事な一戦。」
(LO桑野詠真主将)

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