途上

14日上井草グラウンド、蝉の鳴き声が残る残暑の中で練習が行われました。13時15分からFWが2時間、その後続いて
BKが2時間、ユニット練習とポジション練習に汗を流します。対抗戦初戦(21日明治学院大戦)を1週間後に控えて、
それぞれの練習を引っ張ったLO大峯功三主将、SO小倉順平副将は厳しい表情のまま話します。

「シーズンを経験している人数が少ないので緊張感がないのかなと感じます。一つ一つのミスに厳しくなってない雰囲気
があって順平や布巻だったり感じている人は居るんですけど、それを全体にまだ上手く反映出来ていない。1コのミス
で負けるという意識の薄さをどうにかしてもっといい雰囲気にしていかないと(結果は)変わらない。」(大峯功三主将)

「どうしても去年と比べてしまうところがあるので(緊張感の薄さを)感じてしまいますね。BKの方が(試合)経験ある分、
喋ってあげないと…と皆では話すのですけど試合になると上手く行かない。最近の委員会はそんな話ばかりですね。」
(小倉順平副将)

この日のFW陣のスクラム、ラインアウトのユニット練習ではAチームがBチームを圧倒。圧倒したAチームの側の
大峯功三主将も相対的な力関係の問題として、Bチームの側の奮起を促します。

「お互いレベルが低いような気がします。昨日アタック&ディフェンスをしてBも強くなったと感じたんですけど、
ラインアウトだったり1コ1コの精度を見ているとまだレベルが低い。BがもっとAに絡んできて、Aがそれをいなせる、
かわせるように(高いレベルで)やらないといけない。」(大峯功三主将)

経験値の低い若い選手を何とか引き上げたい…そうした思いはポジション毎の練習のあちこちで感じられます。
4年生が下級生を捕まえて個別に声をかけ、そしてリハビリ中の日本代表、3年生藤田慶和選手も自身のメニューを
終えるとポジション別練習に合流し身振り手振りで同級生や下級生に個別指導。

「委員会で話しているのですけど、みんなに集団でアプローチするのではなくて個人にしっかり面と向かって言わないと。
円陣で言っても結局流して聞くのが大半なので、気になったら個人にどんどんアプローチしていこうと。」
(小倉順平副将)

その中でFWでは1年生LO/FL加藤広人選手、BKでは2年生WTB本田宗詩選手と新戦力も台頭。秋シーズンの開幕
を前に主将も期待を寄せます。

「二人とも初めてのシーズン、ケガせずにベストコンディションで試合をやりながら、ハードな練習を積み重ねて
成長していく4ヶ月間。初めて経験する中でどうやっていくか難しいと思いますけどやってもらいたいですね。」
(大峯功三主将)

ゲームリーダー・小倉順平副将は来るべきシーズンの戦いをイメージして

「相手どうこうではなくて全試合が競った試合になる、勝つ事で毎試合一杯一杯になると思ってます。1試合1試合
を重ねて、何が出来てなく、何が出来てるのかをしっかり考えてやっていくのがシーズン中ずっと続くのかなと
思います。」(小倉順平副将)

経験値の低いチームだからこそ試合を重ねる度に得られる伸び幅も未知数。
一つ一つの戦いを積み重ねた成長の先にイメージするのは大きなジャンプアップ。

「何かキッカケがあればすごく強くなれると思うので、それがいつ来るか、僕達(リーダー陣)が予測して
やっていく。」(大峯功三主将)
「特にBKは良い選手が多くなってきていると思うので、それを上手く活かして爆発の材料にしていきたい。」
(小倉順平副将)

この日の練習の後片付け、試合に向けた準備も4年生が率先して実行。グラウンド内外で下級生にやりやすい
環境を整える大峯組、その地道な種蒔きが下級生のポテンシャルという大輪の花開かせる時を信じてシーズン突入です。
【鳥越裕貴】



写真:練習を引っ張る大峯功三主将(左)と小倉順平副将(右)
「まずは明治学院戦、日にちは決まっているのでそれに向けて全力でやれるように。」(左:大峯功三主将)
「(シーズンは)始まったらすぐ終わってしまう。悔いのないように…という言葉はあんまり好きじゃないのですけど
1試合、1試合大切に考えながら、何かを得られるように。」(右:小倉順平副将)

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